2015年4月28日火曜日

MMAコラム1:ミルコまさかのリベンジ!


それまでなんとなく見ていた自分が総合格闘技にハマったキッカケはミルコ・クロコップvsホドリゴ・ノゲイラだった。最強の矛と最強の盾がぶつかったらどうなるのか、そんな内容だった。日本で闘い尽くしたミルコがUFC行きを決め、2戦目でまさかの敗北。敗因はルールによるところも多かったと思う。日本では倒されたらクローズドガードで密着しブレイク待ちが定石。しかしアメリカではいくら待てどもブレイクはかからず、なおかつそこは長身のゴンザガのヒジの射程だったのである。あれから数年。ベラトールの台頭がUFCに危機意識をもたらし、ミルコは再びゴンザガと相見える事になった。自分は正直厳しい結果になると覚悟したが、ミルコの入場曲であるデュランデュランのワイルドボーイズを毎日聞いて勝利を願った。試合開始、テイクダウンされたミルコの対処は「まるで成長していない…。」と思えた。マウントも簡単に奪われ、実力差は明らかに思えた。しかしミルコには新しい武器があった。下からの打撃攻撃である。UFC参戦直前の石井戦でも見せたムーブである(敗けた石井は引退を決意するまでに追い込まれた)。下から打撃を効かせる事は最も難しく、それが出来れば競技の構造そのものが全く変わってしまう。しかしゴンザガは明らかに効かされた。そしてタックルが遠くなり、ミルコの逆襲を受けレフェリーストップ。ミルコの逆転勝ち!…ゴンザガはダメージの蓄積が多いベテランである。そういう意味でもマッチメイクの妙というのはあった。前回の敗北と違い、このリベンジはMMAの歴史にまるで影響を及ぼさない。しかしこの試合を見て一部のファンは深く感動する。それはMMAが成熟した文化になった証なのではないかと思う。

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